WHO(世界保健機関)とユニセフが共同声明した「母乳育児成功のための10カ条」は、”産科医療施設には、母乳育児の保護、推進、支援に対して特別、重要な役割を持つこと”を明記しています。
<母乳育児を成功させるための10か条>
母乳育児に関する利点は多くの人が知るところですが、母乳だけで育てられている乳児は、まだまだ少ないのが現状です。母乳育児をスムースにスタートするためには、産科医療機関が母乳育児に対して「どのように考え、どう対応」しているのか、その認識と実践が重要な意味を持っていることは言うまでもありません。
1989年に出されたWHO/ユニセフ共同声明は数ヶ国語に翻訳され、小冊子として発行されています。日本語版は、日本母乳の会に版権が委譲され、1999年に翻訳・発行されました。
この冊子には、「母乳成功のための10カ条」が共同声明されるに至った背景がすべて包括されており、産科医療施設が現在どのように母乳育児を助け、あるいは妨げているのかを検討し、実施していくためのチェックリストも設けられています。